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中年オヤジの写真館です。

波小僧(遠州七不思議)

波小僧(なみこぞう)は、遠江国(静岡県西部)一帯に伝わる妖怪伝説です。
遠州七不思議の一つにも数えられていて、浜岡砂丘の入り口と舞阪町(浜松市西区)にはそれぞれ「波小僧の像」が建立されている他、JA遠州夢咲の「波小僧みそ」や菓子「波の音」を始め波小僧をモチーフにした商品や土産物も多数作られています。



浜岡砂丘入口に建つ「波小僧」の像。
001_浜岡波小僧シルエット


【説明書きより】
「波小僧」は遠州七不思議のひとつ、波の音、伝説に登場する。ある時、漁師の網に波小僧が入った。波小僧は命乞いをして「私を助けてくれれば、雨風をあらかじめ知らせます」と約束した。それから、天気が変わる時には波の音が聞こえると言われている。
002_浜岡波小僧説明板


波小僧は妖怪なんだけど、銅像はかわいい子供の像ですね。
003_浜岡波小僧アップ縦


【波小僧伝説 その1】
昔、遠州灘に住んでいた波小僧が、漁師の投げた投網にひっかかってしまった。波小僧は漁師達に命乞いし、ある約束をして海に逃がしてもらった。その約束とは、漁師達にとって大事な海の天気の変わり目を波の音で知らせるというものであった。そのころから天気の変わるときには波の音が聞こえるようになったのである。その波の音は30キロの彼方まで聞こえたという。
007_波


【波小僧伝説 その2】
昔、遠州灘の底にすんでいた海坊主が、ある長雨続きの時、陸地の奥まで遊びにいきました。ところが急に天気がよくなって帰れなくなってしまいました。考えた末、村人に「私を海に連れっていってくれるのなら雨を降らせたり、雨の降るときは波の音でせます。どうか私を海に連れていってください。」と頼みました。そこで村人たちは海坊主を海に連れていってあげました。それから天気の変わるときに波の音が聞こえるようになりました。
009_波


浜松市西区舞阪町に建つ「波小僧」の像。
010_遠州灘・波小僧


【説明書きより】
むかし、遠州灘の浜では地引網漁が行われていました。魚がとれない日が続いたある日、真黒な小僧が網にかかりました。漁師たちは気味悪がり小僧を殺そうとすると、小僧は「私は海の底に住む波小僧です。命だけはお助けください。その代り、ご恩返しに、海が荒れたり、風が強くなったりする時は、海の底で太鼓をたたいてお知らせします」と言うので、海にもどしてやりました。それ以来、天気の変わる時、波の音がするようになったと伝えられています。
011_遠州灘・波小僧説明板


この「波小僧」も妖怪らしくない、かわいい子供の像です。イメージアップですかな?(笑)
012_遠州灘・波小僧


【波小僧伝説 その3】
遠い、遠い昔のこと、遠州灘のある浜辺で漁師さんたちが大勢して地引網を引いていた。ところが、その日にかぎって朝からなにも網に入らなかった。それでも、もう一度、もう一度と網を引いているうちに、とうとう夕方になってしまった。そして最後のひと網を引いてみたところ、こんどは何か入っているようにズッシリと重い。漁師たちは大喜びで、力を合わせて浜に引き上げました。すると網の中で、どたん、ばたん、と暴れ回っているものがいます。おどろいた漁師たちが近寄ってみると、真っ黒な色をした目玉のでっかい河童のような生き物が一匹入っていたのです。それを見てひとりの漁師が、「人をバカにして、こんな薄気味悪い生きもんがいるから魚がとれないんだ。殺してしまえ!」と言うと、「そうだ、そうだ、殺してしまえ!」他の漁師たちも、舟のかいを握って殴りかかろうとしました。 すると、その薄気味の悪い生き物が、「どうぞ、命だけはお助けください。私は海の底に住む”波小僧”と申すものでございます。あなたたち漁師は、毎日の天気が心配でしょう。もし命を助けてくださるなら、これから海が荒れるときには、海の底で太鼓を叩いて前もってお知らせしましょう」と、頭を地べたにすりつけて頼みました。漁師たちもかわいそうに思い、波小僧を海に帰してやりました。それからは海が荒れる前には、必ず海の底で波小僧が「ドドードーン、ドドードーン」と、太鼓を鳴らして教えてくれるようになったのです。東から聞こえてくると雨、西から聞こえてくると晴れ、西から急に風向きが東に変わると、「嵐がくるぞー、ドドドーン、ドドードーン!」波小僧は、いまでも遠州灘の海の底で太鼓を鳴らし続けているのです。
013_波


【波小僧伝説 その4】
昔、遠州灘の海底近くに住んでいた海坊主が、長雨続きの日に水面近くにまで浮かび上がってきました。海坊主は警戒心が強いため、普段は滅多に水面に浮かび上がることはないのですが、このような天気の悪い日に漁師が海に出ているわけがないと高をくくっていたのです。でも最近、この遠州灘では魚の取れない日が長く続いていたため、1人の漁師がたまたま漁に出ていました。そして、その漁師の網に運悪く海坊主が引っかかってしまったのです。若い漁師は、網にかかったのが魚ではなく得体の知れない怪物だと知ると、海坊主を舟のかいで叩き殺して海に投げ捨てようと考えました。それを気配で知った海坊主は必死で命乞いをしました。「自分を海に帰してくれれば、天気の変わり目に波の音で知らせてあげましょう。だから、どうか命を取るのだけは勘弁してください!」と平身低頭して懇願しました。若い漁師は、怪物を殺すよりも命を助けて天気の変わり目を教えてもらったほうが得だと悟り、海坊主を海に帰してやりました。天気の悪い日に漁に出て、多くの漁師が命を失っていたからです。海坊主は約束をちゃんと守り、それからはまるで太鼓の響きのような凄まじい音で東の方角から波の音が聞こえてくると海が荒れるというように、漁師たちは波の音によって天気の変わり目を知りことが出来るようになったということです。
014_波


【波小僧伝説 その5】
波の穏やかなおぼろの夜、漁師の二人が帰港しようとした時、突然湖中から怪物が出現した。勇気を振り絞って血みどろの格闘をし、櫓を取って怪物を殴殺しようとしたところ「私は浜名湖の主『海坊主』です。命はお助け下さい。お礼として漁師に一番心配な雨と風と湖の荒れることを波の音でお知らせします。遠州灘の波の音が西(西南)から聞こえる時は翌日は晴天、東(南東)から聞こえる時は雨天になります。極端に東へ寄ってゴーゴーいう音が聞こえたら「大時化」になります」と言った。この時から怪物(海坊主)は約束を律儀に履行しました。入出の漁師たちは「漁」にでる前には必ず遠州灘の波の音に耳を傾けてから出漁するようになりました。
015_波


「波小僧」伝説には、類似する以下のような話もありました。

1.弘法大師が和地山大山にいた頃、付近を荒らすイノシシを脅すために麦藁人形を作った。イノシシを退治した後、人形たちが「今より後は人々に雨風を知らせん」と言ったので、人形たちを遠州灘に入れた。その後、天気が悪化するときには波の音が立つようになった。

2.秋葉神社の建設時、藁人形が労働力として用いられた。人形たちはよく働き、その年は大豊作となった。仕事が終わって人形たちを川に流さなければならなくなったとき、人々はこれを惜しみ、その後も豊作になるよう天気の具合を教えてほしいと頼んだ。以来、海の鳴る音で天気を知ることができるようになった。


静岡県の太平洋に突き出た御前崎から愛知県渥美半島の伊良湖岬に連なってひろがる遠州灘一帯の波は、とても不思議な海鳴りを発します。とくに天候の変わり目のときなどには、普段の磯の潮騒とはまったく異なった、一段と高い波音をたて、その音は古来から「波小僧」と称され、多くの人々に親しまれてきました。「波小僧」は、発生源の方向位置を知ることにより、これからの天候を予知できるともいわれていて、波音が東南に聞こえるときは「雨または風」、南西から聞こえるときは「晴れ」になるそうです。今でも、この海鳴りによる波音は、身近な天気予報として、遠州灘一帯に暮らす人々の生活に深く溶け込んでいます。
1996年に選定された、環境庁の「残したい日本の音風景100選」のひとつに、この遠州灘一帯の波の音が「遠州灘の海鳴 波小僧」として選ばれています。


ご覧いただき、ありがとうございました。


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  1. 2010/01/23(土) 00:00:10|
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